瀬戸内に住む人であれば是非とも知ってほしい現代史「豊島事件と住民運動」
豊島の人たちが、命をかけて守ろうとしたものは何なのかを知る。
だったら、自分が守りたい大切なものは何なのかを考える。
きっと、熱くなるものを、心に持って帰ってもらえる一日となるでしょう。
2011.9.25(日) | |
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10:00 | 豊島(家浦港)高速艇乗降場 集合 |
砂川さんナビゲートによる豊島事件現場視察 | |
母なる豊島の水を辿るツアー | |
豊島の水源である檀山の頂上にて軽食 | |
泉屋にて石井さんを囲む昼食座談会 | |
17:10 |
家浦港着 ゼミ終了 解散 |
産廃施設視察代(ガイド・資料代) | 2,000円 |
昼食 豊島中華(飲み物はオプション) | 1,000円 |
豊島の母なる水を辿る 講師費用 | 500円 |
合計 3,500円 |
※豊島美術館入館料(1,500円)はオプションとなります。
◆ご確認ください。
アーキペラゴゼミの集合解散場所は豊島の家浦港になります。
スタッフが、家浦港の高速艇を降船されたところでお待ちしております。
お気をつけておこしください。
■お申込方法■
「豊島ゼミ1」
産業廃棄物不法投棄現場視察 2007 年秋、
豊島に初上陸した私達を出迎えてくれたのは、
今年83 歳になる長老 砂川三男氏であった。
何万年もの昔から人が生活を営むことのできた島、
穏やかな気候と万物の宿る檀山の水を湛える土壌に恵まれた
「何でも育つ」豊かな島、は豊島の人々の誇りだった。
その島のなかでも最も美しい海岸が、一人のならず者が
ある日島に持ち込み始めたゴミによって瞬く間に
60 万トンもの異臭を放つゴミの山となり、
シュレッダーダストを燃やす黒い煙は香川県庁の窓からも
瀬戸内海の向こうにはっきりと見えるほどの惨状であったという。
豊島住民はゴミが持ち込まれた直後より反対運動を開始した。
戦いの相手は、結局、ならず者の暴挙を認めて偽りの「安全白書」まで
出しながら逃げきろうとした県に移るが、
立ちはだかる行政の厚い壁を乗り越えることは誰の目にも不可能に見えた。
しかし島民たちの全身全霊での長年にわたる無私の戦いは、
反骨の弁護士中坊氏をはじめとした日本国内外の注目と協力者を集め、
歴史的にも稀有な奇跡的な勝利を治めた。
このツアーでは、住民運動を率いたリーダーの一人である
砂川三男氏による、豊島の戦いの歴史を聞いていただきます。
静かな静かな長老の語りは、自然に私達を共感させ、
魂をゆさぶらせ、やがて「同じ県の人たちが
こんなに長い間こんなに苦しんで戦っていたこと」を
知る自分と向き合わせ、「これからどう生きるべきか」という
問いに繋がるかもしれません。
「豊島ゼミ2」
石井さんを囲む昼食座談会 砂川三男ほか長老勝手連が、
豊島の声を県政に届ける切り札として選んだ男=石井とおるを囲む座談会。
「豊島の長い戦いの終わりは、元どおりの豊島になることではもはや無い。
失われた気の遠くなる歳月を考えるなら、
この島が世界で最も幸せな島になった時が
本当の戦いの終わりといえるのではないか。
今、豊島と出会うことになった我々に、
何ができるかと少しでも考えることができたら、
豊島の未来の立体地図を島の人と一緒に
描いてみることを視野にいれてほしい。」
39 歳、米国で学んできた農学で、これから自分の人生を
実らせるはずだった年月を、すべて住民運動のためにささげた男による
事件の総括と、近未来の豊島への思いを聞きながら、
豊島中華とその後のお茶を味わってください。
280 年間豊島を見つめてきた泉屋の佇まいとともに。
◆豊島中華
「100本の大根を買い取ったら、
100種類の大根料理を作れるのが料理人の矜持」と語る男=細川学。
少量多品種で安全な農作物を作っている農家さんと
それを食べたい人々とを繋ぐため「百姓一揆」というお店を作る男=細川学。
自分が幸せになりすぎた「ぶに」をみんなが少しずつお裾分けすることから
始めたいと「人類温暖化計画」という具体的な活動で実践している男=細川学。
障がいのある人が地域で普通に暮らせる社会を作りたいと、
自分スタイルのノーマライゼーションを
「御意のトマト鍋」の通販という形で実践している男=細川学。
「真のお接待の気持ち」を模索するため、瀬戸内国際芸術委祭期間中、
毎朝5時に起きて、高松港から船に乗る人々のために
おにぎりを握り続けた男=細川学。
彼の作る豊島中華が本日の昼食です。
豊島の食材を使った、「豊島らしい、でも、そのままでもない」
炎の創作料理をご堪能ください。
豊島ゼミ3
母なる水を辿るツアー 豊島の水」を辿るツアーにご案内します。
茶室に隣接する井戸の水量の豊かさに因んで命名された「泉屋」を起点に、
豊島の水源である檀山の頂上へ。
初めてみる角度からの瀬戸内海を臨んだ後、
檀山の水が常に流れ込む「唐櫃の清水」を尋ねます。
そこでは、鉄の彫刻家、青木野枝さんの「空の粒子」が
貯水タンクの上であなたを迎えてくれます。
彫刻に耳をあててすまして、微かに水が流れる音の響きを聞いてください。
そして、瀬戸内海が広角で一望できる棚田に下りて、
「雫」の形をした美術館に腰掛けて目を閉じてみます。