中坊先生が亡くなって1年、豊島公民館で中坊先生を偲ぶ会が行われました。
豊島の産業廃棄物不法投棄問題で、住民側の弁護団長を務めた中坊公平弁護士。
住民549名が名を連ねた1993年の公害調停申請に始まり、
2000年の調停成立へと導いた中坊先生の思い出が、
島の皆さんや弁護団の先生方から語られました。
90年代の映像が流れ、ゴミの上を歩く中坊先生、うずたかく積もった有害産業廃棄物。
豊島ゼミで聞いていた事件の内容が、
語る人の心情をのせてそれぞれ強く響きます。
当事者から聞く豊島事件、一人ひとりに胸のうちがあるのです。
終わってはいない。
産廃の処理状況は73.4%(201年3月末)、汚染土壌の処理、水処理の環境基準と
県が行う事業を鋭くみつめている砂川三男さん(86)は
「我々はこれから何をしていくのか。
600人の涙はどういうことであったのでしょうか。
それを忘れることなく、運動を続けていくことが課せられた荷物」と
会の最後に静かに語りました。
「住民運動は親の世代のことでなく、島に暮らす自分たちのこと。
子どもたちへ豊島をつないでいくのがこれからの仕事…」
会場からそう語る発言があり、力強い余韻を残しました。
豊島事件をリアルに体験していなくても、これからのことは自分たちのこと。
いま、私が住むここでのこと。
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5月は中坊先生を偲ぶ会のレポートを載せました。
コーディネーターの都合により5月はゼミを休みます。
次回の豊島ゼミは6月に行います。
5/25(日)アースディかがわin豊島で、不法投棄現場を見学します。
(Text:コーディネーター 山下ナミ)