7月14日の豊島ゼミに参加してきました。
天気も良く、瀬戸内国際芸術祭2016の夏会期開催直前ということもあり、
ボランティアのみなさんや、旅行中の方々を多く見かけました。
前回、産廃処理場に来たのは2015年12月5日。
まだ掘削作業をしていて、黒い土がたくさん盛り上げられていました。
今回、黒い土の量はだいぶ減っていて、
掘削作業もそろそろ終わりを迎えるんだろうな、と感じました。
この7ヶ月でもかなり作業が進んでいました。
来年3月には完了予定で進んでいるそうです。あと少しですね。
何度か参加している豊島ゼミ。
今回、初めての場所を見ることができました。
掘削した廃棄物を前処理し、海上輸送して直島に運んで焼却・溶融処理をします。
直島行の船に積み込むためのコンテナをトラックで運び入れ、
廃棄物を載せる準備をしているところを見ることができました。
3人のオペレーターさんが代わる代わるトラックを運転し、ターミナルと保管庫を往復しています。
毎回保管庫に入るたび、オペレーターさんはタイヤ、ボルトなどあらゆる場所をチェックします。
間違いのないように、ちゃんと廃棄物を運ぶためなんですね。
「日本で1年の間にどのくらいのごみが出てるか、知ってますか?」
という質問を講師の石井さんから聞かれますが、全く想像がつきません。
「実は、4億5千万トンものゴミが出ています。そのうちの約5千万トンが家庭ごみです。」
と言われても、数字が大きすぎて想像がつきません。
みんなが家でごみをあまり出さないように気を付けていても、
企業さんが環境に配慮した活動をしていても、やはりたくさんのごみが出てしまいます。
なるべくごみを出さないようにすることも大事だし、出てしまったごみをどのように処理するか。
改めて考えなければいけないと思いました。
『豊島のこころ資料館』では豊島事件の歴史を学びました。
何度聞いても、当時の住民会議のみなさんの壮絶な"闘い"を思うとことばが見つからず、
今はみなさん、どうされてるのかな、、、などと考えます。
同時に、今の日本では薄れてきた『自治』や地域の結束、助け合いがあったからこそ
ここまでの活動ができたのだとも思います。
もし、日本のどこかで、同じような事件が今起こってしまったらどうなるんでしょう。
午後からは豊島の豊かさを見ることができるスポットをめぐりました。
一時は『産廃問題』で有名になった豊島ですが、もともととても豊かな島です。
最近は、豊島美術館のように全国・世界的に脚光を浴びるスポットもあり、
観光に来る方も多いようですね。
とても手の込んだドンドロ浜商店さんのランチをいただき、
壇山から高松の屋島や五剣山を遠くに見て、
ジブリ映画の舞台になりそうなスダジイの森で木漏れ日に癒され、
さらに壇山山頂からきれいな瀬戸内海を見渡す。
「アートな豊島」とはまた違った体験です。
豊島の産廃処理は、廃棄物をどこかに移動させて処理をするのではなく、
きちんとした処理を行い、再生できるものは再利用し、
豊島を原状回復させる方法で処理をしているそうです。
世界でもこの規模で、原状回復をさせるところは外にない、とか。
「アート」も、「自然」も、「歴史」もある豊島にもっと行きたいし、
もっと多くの方にいろんな豊島を見ていただきたい、と改めて感じた日でした。